山菜採りの準備

山菜採りの活動フィールドは、手を伸ばせば採れるような、道路端ではありません。
時には、急な傾斜地を登ったり、生い茂った藪の中を分けて入ったりすることを、余儀なくされる場面もでてきます。
このため、山菜採りに出かける時は、それ相応の服装と道具を準備することが必要になってきます。
この準備を怠ると、すぐ目の前で山菜が手招きしていても、藪などの障害物が気になって、手が出せなかったり、茨で身体を傷つけたりすることになります。
また、肌を露出していると、ヒルやヤブ蚊の餌食になってしまいますので、服装には周到な準備が必要です。

肌を露出しない服装で準備万端

準備その1 帽子
茨や害虫から頭部を保護するため帽子は必ず被りましょう。
また、直射日光による熱中症予防や、雨対策にも帽子は必需品です。
タオルの中点を頭頂部にあて、両頬を覆うように下に垂らして帽子を被り、耳や首筋を防御すれば尚更効果的です。
準備その2 上着
原色系の長袖シャツを着用しましょう。

但し、ハチは黒色に対して攻撃性をもつようなので、黒は避けたほうが無難です。
また、万が一のことを考え、ハンターや熊に自分の存在を知らしめる意味合いからも、赤や黄色の派手な上着がおすすめです。
更に、天候の急変に備え、チョッキやジャンバーなどの防寒具もお忘れなく。
準備その3 ズボン
茨や葉先の鋭い草木、マムシやハチなどの危険から身を守るためには、生地が厚めの長ズボンが効果的です。
トレパンなどは、どろぼう草がビッシリまとわりつくのでNGです。
準備その4手袋
山菜を求め、藪をかき分けて、山の懐に分け入る時など重宝します。

また、タラノメやミヤマイラクサなど、棘がある山菜を採る場合には、欠かすことのできない必需品になります。
安価で入手できる軍手で十分です。
準備その5下履き
私の経験上ゴム長靴に勝るものはありません。
長靴はかっこ悪いという方は、防水性のキャラバンシューズでもいいでしょう。
ウワバミソウなど、湿地に生育する山菜を採る場合には必須アイテムです。

長靴ならば、誤ってヘビを踏んでも平気ですからね。
長靴の上から、クロブシの辺りを、たすき掛けにビニール紐などで縛ると、長靴の中で足の遊びがなくなり、歩きやすくなります。
肌が完全にガードされるように、靴下はズボンの上に出して履きましょう。
また、キャラバンシューズの場合は、厚手で長めの靴下を履き、脛をカバーします。
準備その6リュックサック
弁当や衣類などは車に積んでおいて、山菜採取中は、なるべく両手を空けておくように心がけましょう。
車から余り離れない範囲で山菜を探し、リュックには採取した山菜が詰まったビニール袋などを入れ、いっぱいになったら車に戻って、収穫した山菜を車に積み替える、この繰り返しを行なえば山に迷うこともなく、安心して山菜採りが楽しめます。
山菜採取に便利な道具

@刈り払い用の鎌とナイフ
長い柄のついた鎌の準備があると、通り道の茨を刈り払ったりする時などに便利ですよ。
また、ナイフがあれば、ヤマウドを採取したり、きのこの石づきを落とす時などに役立ちます。
A移植ベラ
ノビルなどの山菜の様に、根を掘り下げて採取する場合に重宝します。
Bビニール袋
私は、この辺では「こだし」と呼ばれている、竹で編んだ山菜専用の入れ物を使用します。
専用の入れ物が準備できなくても、スーパーやコンビニなどのビニール袋で十分代用が効きます。
多めに携行し、山菜の種類ごとに分けて使うといいでしょう。
後で仕分けが大変ですから、同じ袋に多品種の山菜を混入するのはやめましょう。
その他
傷薬軟膏、アンモニア水、包帯、バンドエイドくらいは、最低限準備しておいた方が賢明です。
棘や虫に刺されたくらいでしたら、軟膏を塗りバンドエイドを貼るくらいで十分ですが、万が一マムシに咬まれたり、スズメバチに刺されたら、毒の回りを遅くするため、傷口の上部を包帯できつく縛り、山菜には未練を残さないで病院へ直行です。

また、熊除けにラジオや鈴を準備することも忘れないでください。
何事も段取り八分、準備万端で心置きなく山菜採りを楽しみましょう。
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