古遠部温泉

秋田と青森の県境にある古遠部温泉は、古くから湯治の湯として名が知られています。
農閑期を迎えると、秋田の稲作農家や青森のりんご農家の人々がこの温泉を利用し、収穫の成果を語らいながら、お互いに労をねぎらいます。
また、決まった時期に遥々遠方から来て、長期間滞在する湯治客も珍しくありません。

古遠部温泉の最大の売りは、何と言っても分当り500Lの豊富な湯量。
私も家内とドライブがてら、ちょくちょく古遠部温泉を利用します。
古遠部温泉のプロフィール
【住所】青森県平川市碇ヶ関西碇ヶ関山1-467
【電話】0172-46-2533
【日帰入浴料】税込260円(2006年9月現在)
【成分表示】[泉質含石膏弱食塩泉][泉温42度][pH6.48][湧出量500L/分]
【効能】神経痛・皮膚病・婦人病・小児病・やけどなど

東北自動車道の碇ヶ関ICを降りたら、国道7号を大館方面へ南下して5分くらい走行すると、写真のように、大館・能代へ続く7号線と、小坂・鹿角方面へ抜ける国道282号線との分岐点が見えてきます。
ここから282号線に岐路をとり、途中、碇ヶ関関所(現在は閉鎖中)、碇ヶ関ダムなどを右手に望みながら、しばらく車を走らせます。
途中には、碇ヶ関ダムなどのほかに公園が2箇所あり、二つ目の公園ではトイレ休憩もできます。
岐路から3kmくらい道なりに進むと、左手に古遠部温泉への入り口案内板が見えます。
ここを左折して、東北自動車道の赤い陸橋を越え更に2kmほど山道を入ると・・。
はい、到着です。
古遠部温泉の建物は、お洒落な山小屋風。
達筆で「古遠部温泉」と書かれた看板に目が引かれます。
さあ、知る人ぞ知る、日本屈指の秘湯古遠部温泉をご賞味あれ。
玄関を入って左手奥に帳場がありますので、ここで入浴料を支払います。
帳場を右手にまっすぐ進むと、右下の写真のような階段があり、この階段を下りきったところが、お風呂場になります。
どうです、この豊富なお湯の量!
浴室に足を一歩踏み入れると、もうもうと湧き上がる湯煙と金気臭、そしてメイン浴槽から溢れでたお湯が行き場を失って、浴槽周りを奔走している様子に圧倒されます。
古遠部温泉のお湯は、キシキシしていて、シャンプー・石鹸の類は一切置いていません。
仮に持参しても、なかなか泡立ちません。

古遠部温泉は、いかにも湯治のみに徹した温泉という感じで、カランなど一切なく、壁には鏡が2枚はってあるばかり。
お湯の色は、薄く緑がかっていて、少し白濁気味といえましょうか。

石膏析出成分が、至る所に堆積していて、掛け値なしの秘湯感を満喫できます。
お風呂に浸かった後のタオルは、温泉成分が染み込んで赤茶けた色に変色します。
飲用の場合は、胆石などに効くそうです。
この日、源泉の吹き出し口には「蛇の目寿司」と名入れがついた湯飲みが置いてあったので、私も二口ばかりご馳走になりました。
塩辛くて、とっても効き目がありそうな味でしたよ。
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