国見温泉

秋田県と岩手県の県境付近に位置する国見温泉は海抜850mの高所にあります。
国見温泉は今から200年余り前の江戸文化期に開湯されたといわれており、当初は南部藩の湯治場であったそうです。
また、駒ケ岳登山への入り口ともなっており、多くの観光客で活況を呈しています。
国見温泉の山腹からは仙岩峠への眺望が開け、秋の紅葉は殊更見応えがあります。
国見温泉森川荘のプロフィール
【住所】岩手県岩手郡雫石町橋場国見温泉
【電話】019-624-3189
【日帰入浴料】税込400円(2006年9月現在)
【成分表示】[泉質含重曹土類硫化水素泉][泉温49.8度][pH6.8][湧出量164L/分]
【効能】胃腸病・皮膚病・神経痛・痛風・婦人病など

東北自動車道を盛岡インターチェンジで降り、国道46号線に岐路を取って、盛岡から田沢湖方向に向かいます。
50分くらい走行すると、今は看板を下ろしていますが、左手に国見ドライブインの建物が見えてきます。
ここは、仙岩トンネルの手前約5キロ地点です。
写真のように、右手に国見温泉への入口看板が見えるので、ここを右折します。
国見温泉までは、下の写真にある様な舗装が施された山道が続いていますので、山や渓谷の自然の中8キロほどドライブを楽しみましょう。
途中数箇所に「国見温泉まであと何キロ」と標識が立っていますし、一本道ですから迷うことは決してありません。
国見温泉には、これからご紹介する森山荘、石塚旅館、国見山荘(日帰り入浴のみ)と、二軒の旅館と一軒の日帰り入浴施設があります。
紅葉シーズンにもなると、道路一面に県外ナンバーが駐車していて、国見温泉の人気の度合いを窺い知ることができます。
さて、下の写真が国見温泉森山荘の母屋で、売店や休憩所があります。
入浴料に400円加算すると、湯上りにここで休憩をとることができます。
採り立ての山菜を直売していますので、是非のぞいてみてください。
また、飲料水は冷たい湧き水にうたせて販売しています。
国見温泉では、人間は勿論、ペットもお風呂に入れることができます。
この日も、下の写真のように、ワンちゃんが気持ちよさそうにゴシゴシしてもらっていました。
この写真は、屋外の露天風呂で、男女が入れ替わりで使えるよう、それぞれの利用時間帯を区切って使用されています。
大変込み合っていましたので、内湯の写真は撮ることができませんでした。
国見温泉のお湯は、バスクリンでも入っているんじゃないかと疑ってしまうほど、鮮やかな緑色をしています。
湯船の底では、多量の湯の花がただよい、身じろぎする度に身体にまとわりついてきます。

お風呂をご一緒させていただいた方のお話では国見温泉の源泉自体は無色なんだそうですが、藻が混入されていて、紫外線に当たると緑色に変化するのだとか。
ほかに誰も入浴していない時に、一人でじっとしていると、温泉成分が濃密なため、まるで湖面に氷が張って行くかのように、お湯の表面に湯花が広がっていくのを観察できるそうです。
お湯の温度はさして熱いわけではないのですが、湯船に使った箇所が赤くなり、しばらくは湯冷めをしません。

森山山荘では、このお湯を「昔ながらの薬湯」と宣伝しています。
初めての方は、目の覚めるようなエメラルドグリーンのお湯と、大量の湯花を目の当たりにして、きっと再来の思いを強くされることでしょう。