谷地温泉

谷地温泉は、八甲田連峰を一望できる谷地湿原のなかに開設された、400年の歴史を誇る湯治場です。
谷地湿原には、ミズバショウやワタスゲなどの高山植物が自生し、八甲田高田大岳への秀逸な眺望と併せ、魅力的な自然景勝地になっています。
谷地温泉は、深い山間にあるにも関わらず、四季を通して通年営業を行っており、多くの湯治ファンが訪れています。

また、岩手天台寺住職で作家の瀬戸内寂聴さんが自書「源氏物語」全10巻のうち、第9巻「早蕨・宿木・東屋」を谷地温泉の一室で執筆し、その部屋が「源氏の間」と命名されたのは記憶に新しいところです。
谷地温泉のプロフィール
【住所】青森県十和田市八甲田山中谷地温泉
【電話】0176-74-1181
【泉質】単純硫化水素泉
【日帰入浴料】税込400円(2006年12月現在)
【効能】腰痛、肩こり、アトピー、胃腸病、婦人病など
蔦温泉から、8kmほど八甲田方面に走行すると右の看板が見えてきます。
ここで、国道から別れ、右に入って突き当りが目指す谷地温泉です。
建屋に入って左側の自販機で入浴券を購入します。
右手のフロントでは、宿泊の受付や物販を取り扱いしています。
60歳くらいのおじさんが、忙しそうに一人でお客さんの相手をしていました。

冬場は、お客さん少ないでしょうから、人手は掛けたくないですよね、良く分かりますその気持ち。
早速風呂に向かいます。
脱衣所には、中身が詰まった脱衣篭がいっぱい、数えたら7人分ありましたので、浴場の写真撮影は諦めました。

左の写真をご覧いただけますか、この引き戸が浴場への入口、見るからに効きそうでしょう。
中にあるのは浴槽が二つ、手前のは無色透明で人肌くらいの温いお湯、奥にあるのは40度はなく、これまた熱いとはいえない、白濁したお湯です。
利用方法の能書きには、両方を交互に浸かることを薦めていて、慣れてきたら温いほうに1時間、その後でもう一方に5分入ると効果的と書かれています。
最初にこれを見た時は「こんなことして本当に効くんだろうか」と思いましたが、他の人はどうもこの通り実行しているみたいなんですね。

温いほうのお湯に浸かったのは、最初に来た時の1回だけ、後は来る度に手は入れてみるものの、入る気にはなれません。
私が、温い湯に入らず、能書きに従わないのは効果を否定しているわけではなく、温泉を道楽として捉えているからでしょう。
五体満足で健康な私は、真摯に湯治に取り組まれている方々とは、温泉に対する勉強も真剣味も足りません。
こんなにお客さんがいるんですから、効かないはずはないんです、宿泊のお客さんもいっぱいいましたからね。
また、温泉による効果は、実際の薬効効果のほかに、転地効果によりリラクゼーションを得られる心理的なメリットもあると思います。
禅問答ではありませんが、効くと思って入ると、効いてなくても効くんです、またその逆も真でしょう、温泉て不思議な魔法ですね。
決して谷地温泉が効かないと言ってるんではありませんよ、誤解しないでくださいね、効果のないと考える温泉は紹介いたしませんからね。
私にはちょっと温めですが、秘湯モードトップギアの、谷地温泉の風情とまったりした濁り湯は大変気に入ってます。