稲の苗作り

稲の苗作り

苗箱搬入 2008年4月15日

我が家では5月15日に田植えを行いました。

その時の様子はまた後でお話しすることにして、今回は田植え前の農作業「稲の苗作り」を取り上げてみました。

皆さんの主食がどのようにして作られているのか、ご関心を持って頂ければうれしいです。

左の写真は4月15日にハウス入れした稲の苗(すみません、ちょっとみえませんね)ですが、1ヵ月後には下の写真のように10センチ程度に見事に成長しました。

この冬、豪雪地帯秋田にはまとまった雪が降りませんでしたが、春先になってから雪が降り出し、天候が大変不順でしたので田植えも例年より少し遅れてしまいました。

家では1.3ヘクタールを作付けしていますが、苗は箱数にして400個程度あります。

稲作農家の春一番の仕事といったら、この稲の苗床を作る作業になりますが、これにはかなり労力と手間がかかります。

ハウスの周りの雪が溶け出してきたら、ハウスの中から雪をかき出して、土を耕運し一定に均しますが、夏から秋にかけてはこの土に枝豆を植えているので、豆の根の残骸を始末しながら作業をしなければなりません。

これをテキトウにやると稲の苗箱に万遍に水が行き渡らないので生育状況の悪い苗が出来てしまいます。

苗入れ1週間前くらいになったら、冬期間鉄パイプの骨格ばかりであったハウスにビニールをかぶせますが、これがまた簡単なようでなかなかスンナリといきません。

我が家では、ハウス全体を覆うビニールの片側3箇所にロープを結わえて、西部劇のカーボーイの如く、ハウスの片側から反対側へロープを投げ飛ばしてソロリソロリと引っ張りあげます。

田植え直前の苗箱 2007年5月15日

途中パイプに引っかかったらハウスの中から竹竿で突き上げながら、ビニールを破かないように慎重に行います。

3つの結わえた箇所が無事反対側まで辿り着いたら、すぐさまビニールの上に別のロープを投げて一旦固定します。

万が一、突風が吹いてビニールが飛ばされたら一からやり直し、家は田んぼの中の一軒家なので風当たりが強く、これまで何度かビニールが飛ばされたことがあります。

表面積が大きいビニールに加えられる風圧には計り知れないものがありますので、一旦ビニールが風で突き上げられたらもう為す術はありません。

ビニールを仮固定したら、今度はそのビニールの上から鉄パイプの柱の数だけビニール紐にナットを結わえ付けて反対側に投げ、しっかりと固定します。

次に、ハウスの中の土間にブルーシートを敷き、その上に更にビニールシートを被せて稲の苗床を作り、水の流出を完全にシャットアウトします。

こうして出来た苗床に一つ一つ丁寧に苗箱を敷き詰めていきますが、せっかく均した苗床が凸凹にならないよう木の歩みを使いながら慎重に作業を行なわないと「こら〜、そごさあがるなっていったべ!」と親父の罵声が飛んできます、家内は2回ほどどやされました・・・・・。

今年はご近所からもお手伝いを頂き6人がかりで昼までかかりました。

毎年のことですが、終わった後は必ず腰にきますので、温泉につかって昼寝と洒落こみます。