禁煙とイライラ

禁煙して間もない頃もそうですが、ある程度禁煙状態が続いた後でも、ふいにたばこを思い出すような機会があると、無償にタバコが吸いたい衝動にかられてイライラがつのってくることがあります。
なんでこんなにイライラするのだろう、禁煙でちょっとおかしくなってしまったんではないだろうか、などあまりにニコチンの断末魔のもがきがうるさくて、自分の人格すら疑うようになってしまったことはありませんか?そして、タバコを吸ったらどんなにか楽にになるだろうと思い始めるのもこのころです。
でも、禁煙に何度も失敗した私の経験談をよく聞いてください、「旨いはずだ」とまだ体内に残っているニコチンにそそのかされて、吸うたばこの味は決して美味しいものではありません。
特に何度も禁煙に失敗しているとそのまずさは失敗の回数を重ねるにしたがって更に増幅していきます。
貴方は、しばらく禁煙しているのだから、待ちに待ったタバコが吸えたら、心地よい陶酔にふけることができるだろうと考えているのでしょうが、どっこいそうはいかないのです。
そうです、「こんなにまずいものなのか!吸わなきゃよかった」落胆にくれた貴方は業を煮やしてしまい、今まで禁煙してタバコが吸えなかったつけを一気に取り返そうとするかのように、際限なくタバコを吸うようになってしまします。
いやいや、最初のうちは「1本だけ」というつもりであったかも知れません、が1本吸ってしまうとそれが「あ〜、吸っちゃった。こうなりゃ何本吸ってもおんなじだ」なんてことになりがちなんです。
それまで「なにがなんでも禁煙しなくっちゃ」と必死で我慢していた思いが堰を切ったように突然どこかへ行ってしまいます。
ですから、禁断症状の断末魔で向き合うイライラに対する接し方はとても大切になってきます。
なぜ自分がイライラしているのか冷静に考えてみてください。
また、本来イライラするということはどういう精神状態なのか胸に手を当ててじっくり考えてみてください。
怒らないでくださいね、イライラを作っているのは誰でもない、禁煙が難しい貴方自身と貴方が愛してやまないたばこなんです。
貴方が余計なタバコを吸っていたからイライラするんです。
ですから、いまこそ、このイライラと不退転の意を強くして正面から対決しましょう。
イライラをアウフヘーベンできない限り禁煙の扉を開けることはできません。
貴方を心から心配している奥さまをいたわってあげてください。